スケール再入門 構成音が1音から12音のスケール

 

皆さんこんにちは。ヨシヲの心の友、テルヲです。

今回はスケールについて考えてみることにしました。

再入門とあるとおり、一度、スケールについて、理論書をざっと目を通したことがある方向けの内容です。

歴史の参考書の巻末などに、テーマ史として記述されていることがあるのをご存知でしょうか?
農業の発達、文学の流れ、仏教芸術の発展、などテーマに絞ることで見方を変えて歴史を把握しようというような発想です。

それに習って、スケールにテーマを絞って色々、独断と偏見に満ちた、ごたくをのべてみます。一般の理論書とは違う話になっているので、混乱するかもしれませんが、その時は、こういう考え方もあるだろう、と言う感じで割り切って読み進めていただけると嬉しいです。読み終わったら、全部、捨ててしまってかまいません。

 

<スケールとモード>

私は、スケールとモードの厳密な違いがイマイチ理解できていないので、今回は全部、スケールと記載しています。

両者の違いは、構成音に一定の機能が割り振られているかどうか、ということです。

本当はもっと厳密なんですが、ぶったぎってしまうとこんな感じです。

専門家によると、両者の違いで論争が始まると殴り合いになってしまうくらい深刻なネタなんですが、私はあっさり切り捨ててます。

これは、言葉を使う側の意図の問題だと思えてならないので、使い分けるのは非常に抵抗があります。

構成音を全部均一の力関係で使用したい! という意思があるかどうかに関わってくる気がしてなりません。

個人的に、均一の力関係で使うなど、土台無理な話だ、と思っています。

あえて一般語に近いであろう、スケール、を採用させていただきます。

 

<スケールってなんでしょう? コードとの違いで考える>

今となっては、スケールの厳密な定義はよくわからないところがあります。

とりあえず、音を集合としてとらえる手段の一つです。

これだけだと、コードも全く同じものとも言えます。

ただ、二つは、その考え方や方法、得意分野が違ってきます。

スケールは集合を、固有名詞で捉えよう、という考え方から作られています。

2度ずつ、ステップを踏んで集合にしていくのがスケールだ! というのは古典的過ぎて、今回の話には向きませんので、無視します。

さて、具体的には、イオニアン、ドリアン、リディアン#11、などがスケールの表記方法です。#11は記号化です。これが使われている時点で、固有名詞は諦めちゃっています。ただ、出発点は固有名詞に頼ってはいます。

それに対して、コードは記号と数字を用いて、普通名詞で捉えようという考え方から作られています。

3度ずつ、ステップを踏んで・・・ も今回は無視します。4度堆積はコードだと個人的に思っています。ただこの表記方法が一般的でないのですが。

さて、具体的には、CM7、D♭dim7、A7#11、などは普通名詞で構成されています。dimはの略語です。これが入っている時点で、普通名詞は諦めちゃってます。出発点は普通名詞に頼ってはいます。

 

<なんでコードでなく、スケールで表記するのよ?>

スケールでも、コードでも同じ集合を指定することが可能です。

Cイオニアンスケール、と、CM13だと、同じ構成音になります。

鍵盤楽器で言う、白い鍵盤、全部になります。

しかし、CM13はまず使いません。

理由は、直感的に把握しにくいからです。

なんで把握しにくくなるのでしょうか?

イオニアンというような固有名詞をいくつも暗記するのは面倒くさいです。イオニアンを知らない人には全く意味不明の専門用語です。しかし、覚えてしまえば、頭の中からひきだしてくるのは楽になります。

CM13も暗記すれば同じですが、暗記しなくても、コードの表記方法を理解していれば構成音はわかります。わかってしまうので、暗記が逆に不毛な作業になってしまいます。普通名刺なので、暗記するには無機質すぎます。なので、誰も暗記しません。暗記していないので、CM13を見るたびに、コードの意味を読み取る必要があります。よって、瞬間的、反射的にはコードトーンを把握できません。アドリブ演奏に使用するのは、不向きな表記方法です。

逆に、コード表記の方が利便性が高い場合も多いです。

C7というコードがありますよね?

みなさん、見たことがあるか、使ったことがあったりしますよね?

それに相当するスケールの名前を、私は知りません。

知らないなら、作ればいいのですが。

でもそれは大変な作業だし、コードを使った方が早く楽です。また、音楽界の共通語にしないと使い物にならないところがあるので、それも大変なことになってしまします。

無理に作るなら「Cミクソリディアン3・5・7」とかでしょうか?

あまりにも記号を使い過ぎてますね。これでは固有名詞化による利便性は皆無です。

これなら体系化を捨てて、もっとどうでもいい名付けの方が利便性が高くなりますね。「Cテルヲ英語は常に1」スケールとか。

脱線しましたが、構成音が比較的少ない集合をコードで、多い集合をスケールで表記するというのが、概ねの傾向であると思います。

上記が、スケールとコードの違いなんだろうな、というわけです。

 

<構成音が1音から12音までのスケール>

スケールは音の集合を表記する手段の一つ、と言いましたが、具体的にはどうなんでしょうか?

さて、どこから集合、といえるのでしょうか。

どこからスケールと言えるのでしょうか?

1オクターブには、半音階で、12の音があります。

それらの組み合わせについて、1つ1つ検証してみましょう。

 

・1音スケール それは無しでしょう

そんなのあるんでしょうか?

1音でも集合と言えなくはないです。ただ、定義するだけアホなのでしません。

単音なので、名付けが不必要です。バリエーションは1つしかありません。必死になって取り組むような課題とは思えません。

 

・2音スケール 音程? 和音(コード)? スケール?

2音スケール。そんなのあるんでしょうか?

1音よりは、かなり、あり得ますね。

基本的に、2音の集合は「音程」とされます。

私が最初に音楽理論を学習した楽典(黄色い楽典などと呼ばれており、今でも見かけます)では2音は和音、と書かれていました。

それを解説してくれた、お師匠様(現在、私立音大名誉教授)は「この楽典はアホだ。2音は音程だ」とおっしゃっておられました。

ただ、こうも言いました。「2音なった時点で、人間の脳は3音以上の音として響きを補完しようとする。そういう意味では2音は和音だ。」

ジェリー・バーガンジーというジャズサックス奏者で教育者は、著書「インサイドメロディ6 ジャズランゲージの強化」の中でスケールとは言っていませんが、2音を対象化して練習することを提案しています。

この考え方は、ほとんど「スケール」として捉えていると私は思っています。

2音の集合は、音程、和音、スケール、どれでしょうか? ハッキリ言って結論はないです。みなさんのご判断にお任せします。私は時と場合によって、ご都合主義に使い分けることにしました。

まあ、2音の時点で、なんでもありのカオス状態になってきました。この先が思いやられます。

気を取り直して、次、行ってみましょう。

 

・3音スケール コードだけどスケールもあり

3音スケール。2音よりさらにあり得ますね。

3音にはからは「音程」はもう無しですね。

「コード」か「スケール」になります。

3度堆積なら、コードで表記するのが有利です。

CDEの3音ならどうでしょうか?

CDFなら?

CDGなら?

まだ限りないです。#♭もつきますね。いくつバリエーションがあり得るんでしょうか?

高校数学IIの「場合の数」をちゃんと勉強しておくべきでした。

この辺だとコード表記は困難になって、やたらと難しいことになってしまします。直感的に把握できないことになります。

CDEをコード表記すると、C9 omit5 omit7 とかでしょうか。分数コードでもあり得ますね。

これなら、名付けないまでも、頭の中でスケールとして対象化して使うのが有利でしょう。

これらのことは、前述のジェリー・バーガンジー著「インサイドメロディ6 ジャズランゲージの強化」で触れられています。

 

・4音スケール テトラコード ほとんどスケール

この辺から、かなりスケール感が増してきます。

テトラコード、テトラコルド、という語が古代ギリシヤの時代からあります。

テトラは4を意味する接頭語になります。

昔は4度体積の4音の集合を意味していました。4、4の重なりでテトラコードです。

しかし今では、4音の集合全体をテトラコードという場合が多いです。

ギターの方はご存知で、熱心に練習していることも多いと思います。

またまたジェリー・バーガンジーさんですが「インサイドインプロビゼーション1 メロディックストラクチャー」で一冊丸ごと、このような内容を苦行しろと強いています。

私の個人ネタですが、この教則本は1年近くかけ、かなり徹底的に訓練しました。苦行すればいいというもんじゃない、ということを身をもって知ることができました。これをやったあと、演奏が超メカニカルスタイルに変異してしまいました。この癖をとるのには苦労しましたよ。(確かに大学時代と全然違っていた…ヨシオ談)

コルトレーンのアルバム「ジャイアントステップス」では、既に、拡張されたテトラコードの考え方が徹底されていることが伺えます。

アベイラブルノートスケールから4音を取り出して、その組み合わせを用いて、メカニカルに高速パッセージを吹きまくるというスタイルを確立しました。

マイケル・ブレッカーがその完成形態だろうと思います。ブレッカーフレーズと呼ばれる、メタルギターの早引きフレーズからの影響も見られる高速パッセージは、その最たるものです。サックスでそれをやっちゃうのか、あり得ないだろう、という絶望感すら味合わせてくれます。未だにトランペットではそれを実現した人はいないようです。いまのところは無理なんでしょうね。どんどん凄い若手が現れているので、そのうち誰かがやるでしょうね。

 

・5音スケール

ここからは、完全にスケールです。

ペンタトニックスケールはみなさんご存知と思います。ギタリストなら大好きだという方も多いと思います。

ペンタは5を意味する接頭語です。

またまたまた、ジェリー・バーガンジーさんですが「インサイドインプロビゼーション2 ペンタトニック」でペンタトニックスケールの苦行を強いてきます。

ペンタトニックスケールを拡張解釈し、使いこなそうという発想です。この本でいうペンタトニックとは皆さんが思っているそれのように、平和なほのぼの感はありません。ブルースマンが使っていたペンタトニックスケールの構成音を変異させて、いくつものバリエーションを提示しています。

この考え方も、コルトレーンが開祖みたいな感じですが、この人は同時にいろんなことも徹底してやっているので、あまりこのスタイルが顕著に見える演奏は残していません。

その後継者であるマッコイ・タイナーや、影響をもろに受けているジョー・ヘンダーソンなどが、わかりやすく名人芸として使用しています。この二人は、後述するヘクサトニックスケール使いの名人でもあります。

 

・6音スケール

ヘクサトニックスケールが相当します。例によって、ヘクサは6を意味する接頭語です。

またまたまたまた、ジェリー・バーガンジーですが「インサイドインプロビゼーション7 ヘクサトニック」でやっぱり苦行を強いています。

この本はまだ、日本語に訳されていません。ただ、譜例が多く、文章も大体内容が察しがつくのでネットの翻訳サービスを利用すれば、かなりあっさり読めます。

ヘクサトニックスケールは、拡張されたペンタトニックスケールに1音付加したものです。

代表的なのは、ブルーノートスケールですね。ヘクサトニックスケールの発想は、これを拡張したものと言えます。

それとは別に、有名なのはオーギュメントスケールがあります。有名ですが、あんまり使う場面がないですね。

私はオーギュメントコードが指定されている場合でも、オーギュメントスケールを使うことはありません。

オーギュメントスケールはあまりにも響きが独特過ぎて、聴き手にすぐ、オーギュメントだと知られてしまいます。

ネタがバレるのは恥ずかしいのと、響きが好きでないのもあってあまり使いたくないのです。

オーギュメントスケールは大昔から存在していましが、タブーとされていていました。ドビュッシーが意図的に使い、評価されたのが最初だとされています。

 

・7音スケール

やっとここまで来ました。結局のところ、この辺りが一般的で、使い所も多いスケールです。

もっともよく使われる、ダイアトニックスケールが登場します。これは数学者として知られている、ギリシャのピタゴラスが発見したものとされています。

その辺のことはここでは割愛します。他の誰かが絶対に解説しているはずですから。

ジャズでは他に、メロディックマイナースケールとその平行スケールも使われますね。

その平行スケールであるオルタードスケールはバークリーの先生が考えたそうですが、この説明も割愛します。

他にも色々なスケールがありますが、それも他の人が説明しているので割愛します。

 

・8音スケール 附則:音楽と数学との付き合いについて

よく使われるのは、ディミニッシュ系のスケールです。

これも響きに特徴がありすぎるので、オーギュメントスケールと同じ理由で、私は使うのを避けています。

ディミニッシュスケールは20世期になって作られたものです。

デューク・エリントンが最初に使ったと言われていますが、ほとんど同時期にベラ・バルトークやゾルタン・コダーイという(二人ともどういうわけかハンガリーの人です。どっちかがパクった説もあります。)人が使い始めています。他にも遅れて、ラヴェルも自力でたどり着いていた説もあります。

エリントンとバルトークは大変な理論家だったと考えられており、二人とも数学的な発想から、ディミニッシュスケールを発明したとされています。

 

付則:音楽と数学との付き合いについて

バルトークは黄金比とフィボナッチ数列(黄金比と近い値が得られる数列)に傾倒していて、そこから多くの作曲技法(音階、和声、ダイナミクス、構成、などあらゆること)を導き出したと言われています。

本人はほとんど何も理論的なことを文章として残していないのですが、その辺の経緯が、エルネ・レンドヴァイ 著「バルトークの作曲技法」に書かれています。

個人的な意見ですが、なかなか、読み物としては面白いし、値段も安いので、興味のある方にはお勧めします。ちょっとだけ和声の知識が必要ですが、わからない部分は読み飛ばしても大丈夫です。そういう人と考え方がある、ということだけ知るだけでも読む価値はあります。

繰り返しますが、ハッキリって完全に読み物です。これを読んだだけではバルトークには全く近づけません。中心軸システム、というコード理論の意味がわからないし、どうやって使ったらいいかもわからない、と多くの作曲家が言っています。

一応、ジャズの世界にはバルトークを研究し、応用した人がいます。チック・コリアがそうです。「ミクロコスモス」というピアノの練習曲集をかなり研究したと言われています。もちろん、バルトークの作曲技法も読んでいるでしょう。もろミクロコスモスな「チルドレンソングス」というピアノソロの曲集も作曲しています。

私の直接の作曲のお師匠様である、二人のS先生は、中心軸システムというコード理論が「意味がわからない」と切り捨てていますが、私は意味がわかります。具体例に欠ける書籍なのは確かです。先生方は、そのわかりやすい実用例である、チック・コリアの作品も、後述の4トニックシステムも知らなかったのです。

何度登場したか不明ですが、ジェリー・バーガンジー著「インサイドメロディ6 ジャズランゲージの強化」の中で、4トニックシステムというアイディアを紹介しています。これは作曲、リハーモナイズのテクニックとして、提示されています。まるっきり、チック・コリアそのものです。チック・コリアはジャズの世界に新しいアーキテクチャをたくさん導入しました。追随者も多く、今では多くの人がルーツがチック・コリアにあり、その前はバルトークのアイディアだったということすら知らずに、そのアーキテクチャを利用しています。

 

数学と音楽の付き合いは前述の通り、ピタゴラスから初まっています。複素数や数列という高等数学を導入した、バルトークの登場は必然だったとも言えます。バルトークから急激なインフレが始まり、後述するメシアンの弟子である、ヤニス・クセナキスらによって、数学を利用した発想は頂点を迎え、それと同時に不毛な真空地帯だけが残ることになりました。

 

・9音以上のスケール

もういい加減、ひっくるめて記述します。色々とキーワードになるようなスケールはありますが、個人的には特筆すべきことはないと思っています。

この辺まで来ると、スケールの響きは、ほとんどカオス状態になってしまい、もはや集合としての意味をこえ、クラスターになってしまいます。

12音がまあ、強いて言えば使い勝手がいいかもしれません。単なる半音階のことです。あんまり突き詰めて訓練する必要がありません。使うには、12音の音感を身に着ければ良いのです。私はよく使います。こればっかりでは不毛なのですが、節度を持っていれば、なかなか便利ではあります。

・番外編 オリヴィエ・メシアンによる「移調の限られた旋法」

おまけです。

旋法(モードの日本語訳)の語は使わない、と宣言しましたが、ここでは使います。

仕方ないです。相手が偉過ぎて、テルヲなど無です。

20世期を代表する、クラシック音楽界の大重鎮作曲家で教育者でもあるオリヴィエ ・メシアンは「移調の限られた旋法」を提唱しました。

著書「音楽言語の技法(日本語版あり)」はその解説に終始しています。大変な理論家として知られているのですが、著書はこの一冊のみです。他には何を考えていたのでしょうね? メシアンの残したキーワードはいくつも出回っていますが、厳密な内容はたくさんいる、お弟子さんたちしか知りません。メシアンは作曲家として名をはせただけでなく、たくさんの教え子を育てたことでも評価が高いです。ブーレーズ、シュトックハウゼン、クセナキスなど、多くの教え子が、その後、作曲家として大きな影響力を発揮しました。

さて、移調の限られた旋法、というのは12調のすべてには、移調できないということです。

オーギュメントは2つ、ディミニッシュは3つ、しか移調できないというのはご存知でしょうか?

説明は割愛します。どこかに絶対に載ってます。

それと一緒で、数学的、規則的に合成された旋法を7つ提唱し、実際に自己の作品でいくつかを使用しています。

第1旋法はオーギュメント、第2戦法はディミニッシュ。それ以降の5つは一般的には知られていません。

自己の作品でいくつかを使用している、と書きましたが、第5まではよく使っています。第6はほとんど使っていません。第7に至っては、私は使っているのを聴いたことがないです。身の回りの知っている範囲の人も「聴いたことがない」と言っています。

というわけで、長らく「移調の限られた旋法」は音楽界の秘術、の一つとされてきましたが、そんなもんでもないようです。

 

ジャズに近いネタです。作曲家の加古隆はパリ国立高等音楽院に留学し、メシアンに師事しています。

卒業後、しばらくはパリに残り、ジャズピアニストとしても活動していました。メシアンに習った内容をフリージャズの世界に導入したことで知られています。メシアンの旋法を取り入れた演奏をしています。かなりエネルギーのある演奏スタイルです。

加古隆というと、今では商業音楽の作曲家の一人で、いかにも美しい旋律の音楽が人気です。ちなみにヨシヲは「戦争の世紀」のテーマが大好きです。ソプラノサックスでよく吹いてました。というわけで、加古隆には現代音楽やフリージャズのイメージはあまりないかもしれません。最近でも個人名義のアルバムでは、その時代のまま、不毛に陥らない程度の節度を保ちつつ、エネルギー溢れる、過激なことをやり続けています。

<おしまい>

色々脱線しつつ、スケールとその可能性について述べてきました。普通のスケールの概念を逸脱した考え方ですが、解釈を拡大したり縮小すると、色々な可能性が見えてきませんか?

理論遊びに過ぎませんが、遊ぶことで新たな発見も見える余地が残っています。

過去の偉い人たちも、いろいろ工夫して努力してきたのだということはご理解いただけたと思います。

それらのアイディアを、いちいち対象化して、自分の音楽の引き出しにストックしておくと便利です。

7音スケールのダイアトニックスケールだけ知っていても、構成音に含まれている6音以下のスケールを使いこなせるわけではありません。

しかし、6音以下のスケールを全く使う必要もなく、使わなくても素晴らしい演奏もできるし、作曲もできます。

ただ、自身で可能性を少しでも探ってみてください。好きな演奏のなかに、どんなスケールがつかわれているのだろうか? と関心を持つだけで十分です。いつか、どこかでその情報を得ることできるかもしれませんよ。その中に、自分の気に入った何かが見出せる可能性はあります。それを見出して、身に付けるために、新しい課題ができれば、楽しく練習に打ち込めるかもしれません。

チャーリーパーカーは何にも知らないけど、かっこいい演奏してる! といつか場末の飲み屋で言われたことがありますが、そうでもないみたいです。

チャーリーパーカーがどこまで明示的に知っていたのかは、本当に謎です。

ダイアトニック、ペンタトニックは古いネタなので、知っているはずです。オルタードは知らなかったでしょう。使っている形跡がありません。ディミニッシュ、オーギュメントは知っていました。ブルーノートスケールは知っていましたが、それを拡張したヘクサトニックの概念はなかったでしょう。おそらく、4音のテトラコードの概念は既に持っていたと私は思います。曲のエンディングなどでテトラコードを使い倒していますから。

あの時代なりに、かなり色々なことを考え、過去の偉人のアイディアも研究していたそうです。ラヴェルとストラヴィンスキーの譜面を持ち歩いていたそうです。譜面、読めたんですか? と思うのですが、読めないなりに工夫してなんとかものにしようとしていたとは思います。たぶん、ヨシヲが全ての音符に、ド、ミ、レ・・・ とカタカナをふるように、パーカーも必死でやっていたと思います。(うっさいわ(笑))

最近、ヨシヲはコロナのおこもり現象のため、自宅でウインドシンセを毎夜、練習しています。

仕事帰りに自宅でサックスの練習は無理ですからね。

お気に入りの課題は、パターンフォージャズという教材です。だいたい4音のテトラコードを使ってスタンダードに取り組むような内容です。

なんだか、とても楽しんでます。

みなさんも楽しんでください。

 

それでは、最後までお付き合いいただき、ありがとうございます!

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