中編に引き続き、レクチャーコンサートの続きです。
前回ブログ『レクチャーコンサートに行ってみた~中編スイングフィールについて』では演奏において大切なものと、ジャズリズムの(スイング―フィール)感じ方についてお伝えしました。
今回はメロディを演奏するフロント奏者としての、
いい音の出し方、バラードを演奏するときに何を大切にしているかということに対してのレクチャー内容を書いてみたいと思います。
いい音とは?どんな音を目指す?
ピアノ椎名豊さんの司会で進行は引き続き、フロント奏者としていい音とはどういうことかという質問をマックスイオナータさんに質問に対して。
どういう音が好きで、憧れてどういう音楽を目指しているから。
それによってやるべきアプローチは数多い。と答えました。
デイビットサンボーンが好きなら、
マイケル・ブレッカーが好きなら、
スタン・ゲッツが好きなら、
キャノンボール・アダレイが好きなら
どういう音楽が好きで、憧れてめざしているかでしかないので、
その音を目指し対応することは変わっていく、
だから、自分の耳で聞いて自分の耳でいい音だと感じた音を研鑽していくんだ。というようなことを話されたと思います。
ただ共通している悪い音は、
出だしの音ギョィイイン!とエレキのチョーキングのように息を真っすぐ入れていない音の出し方は好ましくないと話されてました。
これは、よく初心者がよくやりがちで私もレッスン受けたときにかなり注意されたことでした。
演奏の過程でベント(音程を下げるなど)の表現はあるけども、根本の音は真っすぐに出せる、ブレスコントロールができることは基本で大事なのはあらためての再認識でした。
一番いいのは具体的にレッスンで音を聞いてもらうのがより有効なアドバイスを受けられるのではないかとのこと。
わぁロングトーンとオーバートーンは間が空いてもやろう…。
バラードを演奏しているときどんなことを意識しているか?
続けてマックスさんに椎名さんの質問が続きます。
バラードを演奏するとき、何を重要に考えて演奏しているか?
とした答えに対してのレクチャーはとても明快でした。
すなわち歌心。
あたえらた楽譜通りになんの抑揚もなく演奏するのではなく、
その曲を聴いて自分で具体的に感じた表現を音で再現する。
これは悪い例と、自分の気持ちを入れた演奏を交互に例として演奏してもらいました。
曲はジャズスタンダードの my one and only love
これが、譜面に書いていた楽譜をコンピューターの打ち込みのように何の感情もなく気持ちも入れていない悪い例。(これでもとても聞き入ってしまいますけどね)
そして、これがマックスさんが音を聞いて歌心入れて解釈した演奏。
前の演奏と比べるとメロディがとても引き立っておりますね!
リズムに対して、曲のメロディも後ろに多少ズレておりますね。けれど、リズムセクションがスイング感あるリズムの中で自由にメロディを奏でていいということなのだと感じました。
すなわちリズム楽器が刻むリズムに対して、フロント奏者はゆったりとリズムに乗って歌心あるメロディを奏でる。そうすることでより、ジャズの歌心あるバラードが演奏できるのかなと。
演奏では自分のパーソナルはそれぞれなので、自分の好みや生き方含めて表現できるのがバラードで重要ではないかということでした。
歌心。簡単そうで簡単じゃないですけど。
ちなみにこの曲で自分の好きな演奏はジョンコルトレーンのこちらです。
(出典:https://www.youtube.com/watch?v=A_tASy0ITrgより)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
改めて感じたのは、テクニックも大切ですが、いい音とは何か?自分が素晴らしいと感じる演奏とは何か?等を自分で判断していくことがやはり音楽をやる上で大切なのだと感じました。
それは、自分の感性を研鑽していくことが音楽がもっと楽しくなるだろうし、人生も楽しくなるのではないかなと思いました。
だから音楽は何歳から始めても音から感じようとする気持ちがあれば問題ないと。とても大切なことを教えてくれた気がします。( ´∀` )
またまた長くなりそうなのでこの辺で。
次回レクチャー編は最後とします。実際に普段どんな練習をしているのかという、参加者さんの質問にたいしてどのように答えたのかというのを書いてみたいと思います。それでは。